01作品を暮らしへ迎える入口
青参道アートフェアは2007年、青山通りと表参道を結ぶ裏通りを舞台に始まった。街を賑わせることと、若手作家の作品を購入する楽しみを知ってもらうことが、二つの目的として並んでいた。作品を見ることだけでなく、その後の暮らしとの関わりも意識された構成だった。
アートという言葉には高価なものというイメージがあった一方で、若手の作品には手頃なものも多いと説明された。このフェアで初めて作品を購入した来訪者も少なくなかったことが紹介された。価格の高低だけを話題にするのではなく、作品を自分の生活の中に置く経験への入口として、店舗での展示が位置付けられていた。
02店の空間を使った展示
フェアの特徴として強調されたのは、青参道にある店舗スペースがアートを飾る会場になることだった。買い物に訪ねた場所で作品を見ることができ、街の通りを移動することが会場をめぐることにつながった。展示のために日常の店を一度離れる必要がない点が、この催しの性格を形作っていた。
青参道は、ブティック、インテリア、ヘアサロン、アートギャラリーなどが並んだ裏通りとして紹介されていた。それぞれの店が持つ空間の違いは、作品を見る際の背景にもなった。展示専用の壁だけではなく、生活や装いに関わる場所でアートを見るという視線が生まれていた。
03前年2009年の参加規模
第三回目となった2009年には16店舗、25組のアーティストが参加した。これは前年2009年の参加規模だった。青参道一帯の店舗に若手作家の作品が展示され、多くの人の目を楽しませたと説明された。
2009年の会期は「Oct.30th(Fri)-Nov.3rd(Tue/Holiday),2009」だった。初期の参加規模と会期をあわせて読むと、通りの店を使うという基本の形式が、その後のフェアにつながっていたことが分かった。2010年の会場別の記録は部分的だった。
04周辺の街へ広がった年
2010年から会場は青参道だけに留まらず、表参道、原宿、キャットストリートへ広がった。翌2011年も、その広がりを引き継いで開催された。ひとつの裏通りを拠点にしながら、店をめぐる動きは近隣の街へも延びていた。
会場が広がっても、作品に気軽に触れる機会を作るという目的は引き継がれた。通りを歩き、店に入り、作品を見る。その連続を通じて、まだ身近に感じられなかった現代アートを日常の中で経験することが目指された。2011年の記録には、展示に加えて制作や街歩きの企画が詳しく残り、その後の展開を読む入口になっていた。
