青山通りから、表参道へ2007 — 2015

青参道アートフェア・参加会場の記録

2014年 THREE AOYAMA|一井りょう

青参道アートフェア2014のTHREE AOYAMAでは、一井りょうが紹介された。旅、風景、人物を撮影し、フランスの移動サーカスRASPOSOに同行した経験を作品集にまとめた写真家だった。

窓から柔らかな光が入る、白い壁の展示空間
展示空間のイメージ

01サーカスとともに過ごした時間

一井りょうは、フランスの移動サーカスRASPOSOの世界観に強い衝撃を受け、単身で渡仏した。約5ヶ月にわたって地方巡業に同行し、舞台の演目だけでなく、バックステージやメンバーの日常も撮影したという経緯が紹介されていた。

完成した舞台を外から見るだけでは得られない、巡業する人々と過ごす時間が制作の背景になっていた。当時の説明は、旅やアートへの関心が写真へ反映されたことに触れ、作家の姿勢を伝えていた。

02作品集と初期の発表

一井りょうは1970年広島生まれと記されていた。2005年には初個展「ROAD PICTURE ONE」を開催し、2006年には初作品集「THE VEINS」を出版した。その出版と同時に、大阪と東京で個展を開催した経歴が紹介されていた。

2010年には作品集「RASPOSO」を出版し、大阪で個展を同時開催した。2012年には「Mancy s Art Nights」への参加とともに、代官山蔦屋、IOSSELLIANIでの「RASPOSO」の企画展示が記されていた。撮影した経験を本と展示の両方へ展開していたことがうかがえた。

03身体や日常を見る仕事

2008年の記録には、現代美術家・森口宏一の依頼による「体に刻まれた生の記録」の撮影展示があった。2013年には「Solo Six」へ参加し、THREEの「A Sence of Scent 香りの視点」に作品が掲載されたと紹介されていた。

当時は広告や雑誌の仕事を行う一方、旅、風景、人物の写真をライフワークとして撮り続けていた。サーカスをめぐる仕事も、その中で人の姿と生活の時間へ向けられた関心を伝えるものだった。会場での出品作品名や点数については、詳しい記載がなかった。

04写真を読み取る2014年

2014年の青参道アートフェアは「Focus Photography」をテーマに、写真に写ったものから何を読み取り、何を感じるかを楽しむ鍵として示した。日常にあふれる写真を入口に、少し立ち止まって作品と関わることが提案されていた。

一井りょうの紹介は、舞台の華やかさだけでなく、その周りの生活へ目を向ける撮影の背景を伝えていた。THREE AOYAMAは、その作家を紹介した2014年の参加会場として記録された。