青山通りから、表参道へ2007 — 2015

アートフェア · 2013

青参道アートフェア2013 — 会場ごとの表現

2013年の青参道アートフェアには、店の空間と作家の表現がさまざまな形で結び付いた。ここに集めたのは、その年の会場ごとの展示をたどる部分的な記録だった。

窓から柔らかな光が入る、白い壁の展示空間
展示空間のイメージ

01Aoで紹介されたふたつのイラストレーション

Ao <アオ>の2013年のページでは、宮島亜希とカトーフレンド(マーガリン)が紹介された。宮島亜希は女性、植物、動物を中心としたイラストを制作し、雑誌や広告、ライブペインティングなどにも表現を広げた作家として記された。

カトーフレンドは、モチーフの印象を透明感のある色彩で表し、パターンや文字を取り入れた幻想的な作品を制作する作家として紹介された。同じ会場の紹介に異なるイラストレーションの方法が並び、色彩やモチーフの扱い方を比べる入口になっていた。

02写真と絵画の境界

IOSSELLIANI T-02-IOSの2013年の出展者は、武居功一郎(waitingroom)だった。写真をコンピュータに取り込み、デジタル加工で作品を制作すると説明された。一見すると油彩のようなタッチを持ち、写真なのか絵画なのかという境界を行き来する表現が特徴として挙げられた。

デジタルとアナログという二つの言葉が、見る人の感覚の揺れとして説明されていた。日常の写真の見方だけでは捉えにくい像を、店舗の空間で見る構成だった。作品の制作方法を知ることが、目の前のイメージをもう一度見るきっかけになっていた。

03植物、素材、空間

NEAL’S YARD REMEDIESの2013年のページでは、プランティカが紹介された。華道の伝統を意識しながら、植物という有機物を芸術へどうつなげるかを考え、空間演出やビジュアル制作を行うフラワーアートユニットとして記された。花を飾る行為を、街や空間へ広げる表現だった。

AKsではstudioBOWL / Ryohey Murakamiが紹介された。廃材や既製品を利用した家具、什器、ディスプレイを手掛け、身近なものの形や色のおもしろさを作品へつなげる制作だった。「Clear」をコンセプトに、素材感の明確さやシンプルさ、身の回りのものの見え方を扱っていた。

04身体の大きさを越えた視覚の世界

ACQUA omotesandoの2013年の出展者は、プシェメク・ソブツキ(オーガスト・インターナショナル)だった。イラストレーションをベースに、アートディレクション、グラフィック、セットデザイン、アニメーションムービーなども手掛ける作家として紹介された。平面の表現が空間や映像へつながる活動が記された。

SERGE THORAVALの2013年のページでは、niu(にゅう)(now fashion agency)が紹介された。モデルとしての活動と、デザイン、イラストなどの表現活動が当時の紹介に記されていた。会場ごとの記録には、作品の媒体だけでは括れない作家の入口が並んでいた。

05会場の組み合わせから読む2013年

これらは2013年の出展内容の一部であり、この年のすべての参加者を示す一覧ではなかった。イラストレーション、写真の加工、植物、家具、ディスプレイなど、表現の違いが、店舗ごとの空間の違いと組み合わされていた。

作品を一か所でまとめて見る形式とは異なり、ある店での印象を持ちながら次の店へ歩くことが、展示のつながりを作った。街の中で作品を見るというフェアの考え方は、こうした作家と場所の組み合わせを通して具体的な姿になっていた。

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